純粋と情熱の間に
久しぶりに会った先輩。
会った途端に、当時と何も変わっていない気分になった。
「得意という気持ちはなかったのに、ただただ純粋に、私たちは数学が好きだったね」
そんな話しで盛り上がる。
素朴な感性に心地よさを感じる。
見栄もなく、
余分な競争心もなく、
誠実に、素直に、
だけどどこか情熱を持って数学や目の前の学生と関われる先輩は、とても素敵だった。
そこに置かれていた、手作りされた糸の包絡線。
その偽りのなさがまるで先輩のようで、
とても素敵に見えた。